チベットの子供のためのコンサート



昨夜、モンマルトルの古い劇場で、チベットの子供のためのコンサートが開かれた。
フランスにあるチベット仏教センターの主宰で、 収益および募金がチベット孤児や僧院にいる子供たちのために使われるという。
まずは、フランス亡命チベット僧によるお唱名に始まり、フランスの名優、JPマリエルによるチベットの聖人ミラレパの朗読劇、この冬知り合いになったチベット舞踊・音楽家のテンジンの歌と踊り、とたいへん充実した2時間だったが、なかでもすばらしかったのは、ラマ僧とキーボードのコンサートだった。

ラマ僧の名はギュルメ、キーボードは、盲目の作曲家ジャン・フィリップ・リキエル、デザイナー、ソニア・リキエルの息子さんである。ギュルメ氏も盲目のようだった。この2人の音は、東西の融合とか、伝統と現代の融合とかいう安易なキャッチフレーズを越えた、言葉ではなんとも表現しがたい(少なくとも、私にはこれを表現する言語能力がない)すばらしさだった。

この2人の音を聞いていると、心も体もヒマラヤにトリップしていき、劇場の椅子で深い眠り、というか、瞑想状態に誘われていった。この夏、北インド、ラダック地方の僧院でよくお唱名を聞いたが、雪をいただくヒマラヤを背にして聞いたお唱名より、深い、宇宙的な感覚におそわれた。
CDが出ているようなので、サイトをご紹介する。
http://www.towercafe.jp/blog/2008/07/lama_gyurme_jea.html