2007-01-01から1年間の記事一覧

フランスには20万人のSDFがいると言われる。

不法滞在外国人(当然、社会保障の範疇外だから)か、精神の病いを抱えて働けない人がSDFになるのか、と思っていたが、30%が働いているという。働いてもアパートを借りる資金がたまらず、あるいは未納家賃をため込んでホームレスになるらしい。日本で最近よ…

パリのホームレス

このところ、零下前後の気温が続いている。身にしみる寒さだ。 寒波がきたときだけ、ニュースになるのがホームレス問題だ(それまでは忘れ去られている)。路上生活は凍死を意味するから、警察も必死でホームレスを緊急シェルターに連れて行く。入りたがらな…

バチカン、イケメン・カレンダー

友人が、2008年のバチカン・カレンダーをくれた。称して、バチカン・イケメン・カレンダー。 こんなカレンダーがあるとは、3年ほどまえ、ベニスの売店に吊るしてあるのを見るまで知らなかった。その話をしたとき、「何で買って来なかったの」といった友人が…

人権について?そんな話はでなかったなあ

カダフィ滞在に反対する人々に対して、人権問題も話あう予定だ、と言っていた大統領の言に反して、カダフィはインタビューで「そんな話はでなかったなあ」ととぼけた(大統領府はあわててそれを打ち消したが・・)。アフリカ系住人を前にした演説では「人権…

サルコジ大統領の巻き返し?

リビアのカダフィ大佐にしてやられっぱなしだった仏セールスマン、サルコジ大統領が、巻き返しを図ってか、イタリア出身の元モデル、シンガーソングライターとディズニーランドでデートをし、うまい具合にメディアのカメラにおさまった。今週発売のいくつか…

近所に泥棒未遂!

上の階に泥棒が入ろうとした。カギが丈夫で壊れなかったので、退散したらしい。週日の昼間、留守になる勤め人の家だ。ひょっとしたら、我が家が留守かどうか、泥棒に様子を窺われていたかもしれない、と思うと恐ろしい。第一のドアにはコード、第二のドアに…

今の季節だけ買えるウニのタラマ

近所のスーパーでこの季節にだけ売っているウニのタラマもおいしい。これが出ている間、私のバゲット消費量は跳ね上がる。タラマとは、タラコのクリームペーストのようなもので、バゲットにつけて食べるとおいしいが、ウニのタラマは、タラコのそれの数倍お…

「メスはきたないんだよ、よごれているやつを取ればいい」

2年前の夏、クロアチアの島に行ったとき、浅瀬にごろごろウニがいた。それほど大きくはないが、友人とヘアクリップでつまんでは陸にあげ、平らな石を探して石包丁と称し、割ってはみたものの、食べるところがぜんぜんない。 クロアチアのウニは食用じゃない…

ウニの季節

ウニの季節は夏だと思っていたが、パリの魚屋には今、生ウニがたくさん出回っている。 日本にいたときは、寿司屋のカウンターで、いかにも高そうな木箱に入っているのを見るか、せいぜい、瓶詰めの粒ウニを買う程度で、生を買って食べたことはない。 黒々と…

ジンガロを見た

[ きのう、騎馬オペラとして知られるジンガロを見に行った。 Battuta というタイトルなので、30年も旅した14世紀のイブン・バトゥータがテーマか、と早とちりして、切符を買った。寸前にチケットが残っているのは珍しい。ストで交通事情が不安定だから、買い…

クリスマスのイリュミネーション

シャンゼリゼのはまだ見ていないが、うちの近所のは、例年より寂しい。シャンゼリゼみたいに照明がずらっとついておらず、カフェでにぎわう交差点のあたりと、お金を出した商店の前だけ、という感じだ。 冬のヨーロッパは、ほんとうに暗い。暗いから少しでも…

カダフィの目的は?

3年前、地中海岸の古代遺跡を見にリビアにいったとき、空港でも町でも、ビルボードといえばカダフィの肖像で、他に広告がまったくないのが異様だった。ただし、税関や入口、出口の表示までアラビア語でしか書かれていない国際空港に、「この空間、売ります…

リビアのカダフィ大佐が、パリに商談をしにやってきた。

テレビで見ると、3年前、トリポリで見たビルボード(写真)とまったく同じ出で立ちだ。これがリビアの元首の正装なのかしら。100億ユーロ、3万人に5年間の雇用が保証されるほど、大きな商談だ。朝日Comには、リビアが買うのはエアバス21機などとあるが、…

あざとさ目立つモガリ

それに比べて、同じころ封切りになった日本映画「モガリの森」(よくまあ、漢字変換にもでない難しい漢字を探してきたものだ)は、あまりにもお粗末だった。カンヌで何かの賞をとったというのは、お金でも動いたせいではないか、と勘ぐってしまう。映画の冒…

韓国映画はやはりすごい

1つは、韓国のSecret Sunshine。 今年カンヌでチョン・ドヨンJeon Do-Yeonが主演女優賞を取った、たいへん強烈な映画だ。 一口で言うと、夫を亡くし、一人息子まで殺されてしまった女性が、絶望の淵から宗教に身を投げるが、一度は救われたと思ったものの、…

最近見たふたつのアジア映画ーー喪失と再生

パリは映画好きにはたまらない町である。 映画館として営業しているものだけでも100館以上、映画上映機能がある各国文化センターやフィルムライブラリーを入れると、140以上の場所で映画がみられる。我が家から徒歩10分以内の映画館を数えたら、40館もあるの…

さーて、トシの話はこの辺で終えて・・・

私の生活信条は、よい時間を過ごすことにお金を使う、である。子供には教育を与えた、だから美田(そんなものはないが)を残す必要はない。 借金して事業に乗り出すには、トシを取りすぎたから、「借金だけは残さないでね」という子供との約束は確実に守れる…

ルーヴル美術館の無料レクチャー

きのう、ルーヴル美術館のアンフィシアターに、パリ市が主催するレクチャーを聞きに行った。アンフィシアターは、ルーヴル美術学校の授業にも使われる円形劇場形の大教室だ。 題して「パリ以前のルテシア--紀元前1世紀から後4世紀まで」。ガロ・ローマ時代…

「赤いちゃんちゃんこ」は贈らないで

本卦還り(ほんけがえり)を迎える数え61歳を、隠居の区切りとした習慣は、いつできたものかしらないが、今も60歳定年制度に引き継がれている。2000年前のローマも、60歳を老年の始まりとしていた。成人した人が亡くなるのが60歳程度だった江戸時代と違って…