スノボーは高齢者向き?

 
 先週から、メリベルにスキーに来ている。 
 メリベルは、メリベル谷、クールシェヴァル谷、トランス谷の3つの谷(トロワヴァレー)で構成される一大スキーエリアのひとつ。リフトを乗り継いで3つの谷を縦横に滑れる広さとコースの多様性が魅力だ。天気もよく、太陽がさんさんと照りつける斜面で、寒さしらずのスキーができるのもここの特徴だ。    
 3年前から毎年1週間、同じアパルトマン(中央棟にはプールとサウナがある)を女友達3人と借りている。3人は私より2〜5歳年上だが、元気はつらつ。しかも料理が苦にならない人ばかりなので、スキー場の長い夜、おいしいものを作って食べ、もっぱらオペラのDVD鑑賞でアフタースキーを楽しんでいる。

 このアパルトマンには、中年男性のグループや家族連れがたくさん泊まっているが、女同士のグループはあまりみかけない。それに、メリベル全体を見ても、アジア人は皆無と言っていいほどだ。日本から来るスキー客は、高級スキーリゾートとして知られるクールシェヴァルに泊まるからだろうか。
 近年、クールシェヴァルはロシア人のヌーヴォー・リッシュ(いわゆる成金)に人気で、クールシェヴァルに戻るリフトには今年はじめて、ロシア語の表示が登場した。(ちなみに、私の知っている範囲では、ヨーロッパのスキー場で日本語の表示があるのは、スイスのグリンデルワルトくらいだ。夏もハイキング客が多いからだろう)

 さて、友人3人はスキー、私はこの5年、もっぱらスノボーをしている。スノボーの靴は柔らかくて歩きやすいし、ストックを使わないので肩が凝らない。高齢者にも向いたスポーツだと思うのだが、「年齢のブレーキ」をかける人が多いためか、年配のスノーボーダーを見かけることはあまりない。

 トロワヴァレー全域のリフト乗り放題のチケットは6日で220ユーロだった。去年まで、60歳以上は2割ほど安かったのだが、今年から割引対象が65歳以上になってしまった。割引チケットを買う人があまりに多いことがわかって、年齢を引き上げたのだろう。割引は70歳以上、などとなる日もあるかも知れない。そんな日までスノボーを続けていたいものだ。