サルコジ氏の再婚

またまたサルコジだ。
ついに結婚、というニュースが昨日メディアを賑わした。みんなが知っていそうなことはここでは省く。
世論や新聞に寄せられたコメントを読むと(おもしろいのは、左派、右派ともに似た反応だ)、お祝いムードというより、「やれやれ、これで憶測や推測のかしましさが終わった」というものだ。

「購買力低下問題、移民問題など、みんな、ごまかされずにちゃんと見るのだよ」と注意を促すコメントも多い。去年秋の離婚騒ぎの間に、年金問題に端を発した交通ストが下火になり(何も解決していないが)、いつの間にか大統領の給料が2倍になっていた。
再婚も、人気低下を知った大統領がはっきりした対応を迫られたからだ、という見方もある。「サル芝居をする人物を大統領に選んじゃったのだから、サル芝居を見続けるしかない」というため息も。

友人の間での見方は、「カルラの勝ち。いずれニコラは捨てられる」。
カルラ・ブルーニは、大金持ちの芸術家、実業家の家に生まれたが、ブラジル、サンパウロにご健在の実の父親も大金持ちだ。
数週間前のパリマッチ誌によると、すでに結婚していた母には、13歳年下の恋人がおり、カルラはその間に生まれた子供だ。父親(すでに他界)はそれをうすうす知りながら、自分の子供として育てていたという。いずれにしろ、両親はオープン・マリッジの実践者だから、そのようなことは些事にすぎなかったのかもしれない。
数週間前のパリマッチ誌、と書いたのは、いま、大統領府はこの件に関してメディアに箝口令を敷いているからだ。

「父(複数形)がお金持ちで、私ラッキーだわ」と笑う美貌のカルラは、サルコジ氏が大統領でなければ手も足もだせない別世界の人なのであった。同氏は、大統領になったことを今回ほどありがたく噛み締めたことはないだろう。

一方のカルラは、狩人だ。これ、と思ったら手に入れる。知人がモデル時代のカルラと仕事をしたことがあるが、まあ、あちこちに愛人がいて、華やかだったらしい。欲しいと思えば手に入るのだから、そうなるのも無理はない。
富も美貌もあるカルラが欲したのは、大統領自身ではなく、大統領夫人だった、という見方もある。フランスの元首だって3カ月で手に入れちゃったカルラの、次の目標は何だろうか。

右派の大統領の頭を改造する、という隠れた使命を持っているのなら、ブラボーであるが(カルラも、子供の父親も左派なのだ)。