誕生日前鬱病


誕生日前鬱病にかかっている。誕生日が過ぎると、つきものが落ちたように治るのだが、それまでがいけない。

同年代の独り者の女友達に、誕生日をどう過ごすか聞いてみた。
「人に会わず、ずっと布団のなかにいた(もちろん一人だわよね!)」
「おとといだったのよ。(ごめん、忘れてた)一人でクラブに行ったら、私のトシの半分くらいの男の子が踊ろう、ってんで、踊ってた。でも、途中からその女友達だか妹だかが来て、私からその子を取り上げちゃったわよ」
「なーにもしなかった。誰にも言ってないし。もう何年もなーにもしてないわよ」

連れ合いがいる友人も、「なーもしなかった。なんかするったって、自分で料理するんじゃあ、しょうがないわ」。

このトシになると、みんなそんなものなのか。
で、安心したわけではないけど、私もなーにもしないで過ごそうと思ってたのだが、やはり当日になると、どっかに消えとけば良かった、と後悔する。

去年は、イタリアのジェノヴァに、大好きなテノール、ホセ・クーラを聞きに行き、そのついでに旅行した。今年は前後が詰まっているので、出かけても、誕生日の午後出発、翌日戻りだ。となると、近場のブリュッセル。モネ劇場でオペラを見て、ホテル・アミーゴにでも泊まるか。
それとも、サルサの先生を一晩雇い上げて、朝までパリのサルサ・クラブで踊るか。

なんとも中途半端なトシである。あと10年もすれば、開き直って、みんな集めてサルサ・クラブで大宴会するのだけど。
(写真は本題にまったく関係のない、近所の工事現場。こんな工事現場なら長くても我慢できるわ)