日本まで電話かけ放題

最近、家族や友達だけでなく、ちょっとした問い合わせでも、日本に電話をする。
パリはじめ、日欧米の固定電話への通話が無料、という電話に変えたからだ。

テレビ(100チャンネルくらいある)、ネットWiFi、電話の3点セットで、月の契約料は約5000円。OECDに入っているような国へは無料だが、工業化の度合いが低くなるほど、通話料が高くなる。国内でも、パリ以外は有料なので、フランスの地方都市に住む友達に電話するほうが、妙なことだが、日本にかけるより高くつく。
とはいっても、当方の電話先はほとんど無料ゾーン。たいへん助かっている。


それで最近、日本のカスタマー・サービスなどに電話して、気づいたことがある。

受付や相談窓口の人はたいてい、若い人だが、その応対が丁寧すぎるのだ。こちらは、電話番号を知らせろ、という知らせを受けて電話しているのに、「お電話番号をお伺いしてもよろしいでしょうか」。なんにつけ、「ーーしてもよろしいでしょうか」だ。

何かを調べてもらう間、待つのは当然のことなのに、「少しお待ちいただくことになりますが、お待ちいただいてもよろしいでしょうか」。
なんで、「お調べする間、少々お待ちください」で済まないのだろうか。
通話料がタダだからいいようなものの、遅いPCでページがゆっくり変わるのをじっと待っているような気分になる。

放っておけばどんな言葉遣いをされるか不安なので、企業が、 若い人の電話の応対にマニュアルを作っているのではないか、と思ってしまう。そういえば、口調もちょっとマクドナルド風だわ。
それとも、言葉尻をとらえて怒鳴り込む王様消費者が多くて、馬鹿丁寧に対応することを強いられているからだろうか。

いやいや、口汚い大統領を戴くガリアの地で、蛮族にまみれて暮らしているうちに、私のほうが、丁寧さという日本の美徳を失ってしまったからかもしれない・・・。

(世界地図は、「電話をかけた国」「電話無料の国」ではなく、World66 というサイトで作った、「私が訪問した国」マップ。ロシアはサンクトペテルブルグしか行ってないが、ロシア全体が真っ赤!)