聖火のお通り


ロンドンから来た聖火が、エッフェル塔を出発し、パリを26kmほど走るという。
聖火リレーの開始時間ごろ、エッフェル塔に行ってみた。道路が閉鎖されていて、エッフェル塔に近づけない。ところが、おまわりさんが親切にもテープを上にあげて、自転車に乗る私を通してくれた。(あとでわかったが、塔の下に結集する中国人の仲間だと思われたらしい)

エッフェル塔のセーヌ側は中国の旗で埋まっていて、知らない間に中国の旗側に誘導されてしまった。真ん中に警官が隊列を作って緩衝地帯を作っており、その向こうにチベットの小旗や手錠五輪の小旗を振る人がいた。警官に「私はあっち側のひとなのよ」というと、笑いながら反対側にすぐ入れてくれた。大きなチベット旗を持つ人はここに入れなかったようだ。セーヌ川対岸のトロカデロにたくさんの人と旗が見えた。

聖火が出発したあと、黄色いドラゴンがやってきた。お祭り気分など、どこにもない。気の毒なことに、ドラゴンも踊るに踊れず、一巡しただけで立ち去った。拳を振り上げるひと、ブーイングするひとを見て、ドラゴンは何を思っただろうか。

ずっと前から昼ごはんの約束をしていたので、急いで昼食の場へ。食事が終わってコンコルド広場を通ったら、またすごい人出だ。警官に聞くと、予定より遅れて聖火がやってくるという。警察車両と中国から派遣された伴走者、警官に囲まれ、ほとんどランナーの姿は見えない。