パリにいないパリジェンヌ

9月初め、パリに戻ってきた。6月からずっと、1週間から10日の小さな旅を4つ、1カ月の大きな旅を1つしたので、あまりパリにはいなかった。これでは、パリジェンヌと自称できないなあ。
旅の話は後日に回して、今日は、先週一番の「めっけもの」と「がっかり」について書いてみたい。

「めっけもの」は、ラ・ヴィエットの劇場で見た「AKYS Project」のアクロバット・ダンス公演。誘ってくれた友人に感謝感謝。自分一人なら見過ごしてしまっていただろう。
男女2人のダンサーが、舞台の壁に投影された小さな四角い光を、手で広げて行く。冒頭から、いい感じだ。壁いっぱいに広がったスクリーンに、歩行者やエスカレーターに乗る人の動画が、影絵のように映され、ダンサー2人もそれと一体化して動いて行く。「モダンタイムス」を思い出す。一人の肩に腰を乗せただけで、スパイダーのように壁を歩く、カポエラをもっとアクロバティックにした喧嘩をするなど、アクロバットの動きがまったく自然な動きに見えるのがおもしろい。さすが、若手サーカスコンクールで賞をとった人たちだけのことはある。互いに無関心、忙しい、金、競争、といった現代社会に対する風刺も効いている。
写真は撮れなかったので、サイトを貼付けておく。
http://www.villette.com/pops/zoom_sur_le_festival.html
(写真数点が自動的に流れる)