ガザの殺戮とオバマ

スノボーをしに行ったが、初日に肋骨を2本折る大転倒をしてしまった。大風で雪が舞い上がり、何にも見えない中、いきなり転倒したのだ。 情けない。天気の悪いときは滑るな、が年寄りスノーボーダーの鉄則、と再認識。 その後、すばらしい快晴の日が2日あったので、いてもたってもおられず、痛み止めを飲んで滑った。雪質もよく、無事に一日を終えたあとで、友人から「また転倒していたら、折れた肋骨が肺に刺さったりしていたかもよ」と脅され、ちょっとゾッとした。

のんきに滑っている間も、ガザでは殺戮が続いていた。
就任前も後もオバマはずっと沈黙のまま。就任式後の1月22日、この問題に関して初めて開いた口が、「イスラエルは防衛する権利がある」だった。えっ、と耳を疑った。
花火に毛が生えた程度のハマスのロケット攻撃に対して、アメリカから年間30億ドルもの軍事援助を受けているイスラエルが、先端兵器を用いて、閉じ込められて逃げ場のないガザの人々を殺すのが、国の防衛だって!?

オバマは昔、パレスチナ関係団体の会合によく顔を出していたし、寄付もしていたという。
http://www.youtube.com/watch?v=X6jb9YGh4z0

しかし昨年6月には方向転換し、親イスラエルロビー団体AIPACで「エルサレムは不可分で、イスラエルの首都であり続ける」と唱い上げた。大統領選ではユダヤ票も大事だから仕方ないか、と思ったし、しかもその時のオバマの演説は、メモに目を落とす回数が多くて、心の底からしゃべっている感じがしなかったので、まあ許せた。
http://www.youtube.com/watch?v=0cOJNC2EuJw 

オバマに過剰な期待をかけるべきではないが、イスラエルが何をやったってアメリカは認めてくれる、という状況を変えない限り、こうした悲劇は続くだろう。
しかし、(モサド軍産複合体に)暗殺されないでいる、というのもアメリカ大統領の任務のひとつだ。オバマさん、イスラエルを支持し、アフガニスタンで戦争を続ける、というのはそのためですか?

スノボーの話から、なぜいきなりガザとオバマの話になったかというと、実はスキー仲間の一人が、「ハマスは、ガザの一般市民の家や、病院や学校や国連などの建物の下に潜ってイスラエルに攻撃をしかけているのだから、イスラエルが堪忍袋の緒をきらしてガザ全体を攻撃するのは当然だ」と言い出し、スキー・バカンスが口論で終わりそうになったからだ。双方ともに、不確かな知識で口論しても埒があかない。家に戻ってから、説得力のある情報を探して、彼女に送った。そのうちの日本語サイトをいくつかここに紹介する。

http://www.jca.apc.org/~kmasuoka/
のガザQ&Aがわかりやすい。

バックグラウンドがひと読みでわかるのは、ジャーナリストの時評。
http://asahi-newstar.com/program/shiten/cast/090109-007695.html

イスラエル建国以来、パレスチナの領土がどれだけ占領され減少したか、がわかる地図。
http://www.jca.apc.org/~kmasuoka/places/cp090101.html

以下は、エルサレム賞を受賞した村上春樹に対する質問の手紙だが、パレスチナの現況が簡略に述べられている。
http://0000000000.net/p-navi/info/column/200901271425.htm