2晩続けてバスで寝る

ゲストハウスにまたタクシーを飛ばす。クル、マナリ行きのバスは午後5時が最終、と聞いていたが(こういう情報も、旅行社によってまちまち)、ゲストハウスの近くにバスがいた。出発は夕方7時。あと10分しかない。急いで荷物を取ってすぐバスに乗る。今度は、ボリウッド映画も午後11時ごろ終わり、土砂崩れもなく、やっと眠ることが出来た。

朝8時頃、クルのSPオフィスの前でバスを下車。早すぎるが、ここで身繕いしているうちにオフィスが開くだろう。路上生活者のノリで、警察前の河原で顔を洗い、化粧もして、職員のカンティンでミルクティを買う。茶色の封筒を開けるまではわからないが、やれ、といわれたことはすべてやった、結果はどうあれ、今日で決着がつく。警察が開くのを待つあいだ、横の草地に寝転んで本を読む。少し気持ちに余裕がでてきた(・・・と思ったのも束の間だったが)。

封筒は、一番偉い人に開封してもらわねばならないようだ。他の職員はもう出勤しているが、いつまでも待たされる。やっと11時頃、制服を着たおエライさんの部屋に通された。制服氏は黙って開封し、中身を読んでいる。「あのう、どういう結果なのでしょうか」と聞くが、質問には答えてもらえず、「コレもって、隣の部屋にいきなさい」。2日前、デリーに行くしかない、と言った役人に封筒を渡したが、結果は・・・・「延長は認められない」だった。
泣きたくなる。その書面に、「承知しました」と書かされ、署名させられる。
デリーに行けば延長が許可してもらえる、と言われて、2晩続けてバスに揺られた末にこの結論とは。

やるべきことはやった。一か八かでトレッキングに出発する。期限までに出国できるよう、私は途中の村でトレッキングを下りることに決め、その手はずを整える。友人は私が離脱した後、ガイドと料理人と一緒にトレッキングを続ける、という。一人じゃいやだ、という人でなくて本当に良かった。