問題は、インドビザを東京でとったことに始まる

パリでインドビザを取るのに、朝6時から行列して苦労した経験がある。日本のほうが簡単、と聞いて、今年1月の帰国時にインドのビザセンターでビザを申請した。そのとき、窓口のインド人女性に「7月後半出発だが、今からビザがとれるか」と聞いた。用紙に書け、と言われ、申請書に記入。出発日のところに「未定だが、7月後半」と書いた。翌日、パスポートを取りに行ったが、老眼鏡を忘れてしまい、2009年7月7日という日付以外、細かい字が読めない。「これは、7月7日から半年有効ということでしょうか」と問い質したら、インド女性は「6ヶ月、6ヶ月」と繰り返すのみ。口頭でも書類でも「出発は7月後半」と明言したので、まあそういうことだろう、と勝手に思い込み、その後、ビザをよく見ないまま、7月23日、デリーに向けて出発した。

最小限のことも説明しないインド女性のやり方は、彼女が特に不親切なのではなく、「インドの標準」であることが後でわかった。ビザは取得日から半年だったのだ! 出発前に、老眼鏡をかけて、なんできっちりビザを見なかったのか、と悔やまれる。