ビン・ラデン

ビン・ラデン殺害の大ニュースにアメリカは沸いているらしい。パリでもほとんどの新聞の一面がビン・ラデンのひげ面だった。それがそのまま、新聞雑誌の広告ポスターになって町中に貼られているから、妙な気分だ。

丸腰だったのなら、なんで生け捕りにしなかったのだろう。彼がほんとうに国際テロネットワークの親玉なら、生け捕りにして全貌を明らかにしたほうが、「テロとの戦い」によほど効果的だったのではなかろうか。
NYでは、WTCで亡くなった3000人の敵討ちができた、と喜んでいるというが、これらの人々は、米軍がイラクアフガニスタンで殺した無垢の人々の数が3000人の何倍に上るか、数えてみたことがあるのだろうか。

殺されたのがホンモノか偽物か、は私にはわからないが、いずれにしろ、植民地でもないよその国に軍が勝手に出向いて、そこに住んでいる人を殺すことができるなんて、また、それをおかしなことと思わず歓喜したり受け入れたりする人ばかりだなんて、世の中、明らかに後退しているなあ。

得意そうに演説するオバマ大統領にもがっかり。単なる人気挽回だけでなく、この時期にビッグニュースを創出する必要性があったに違いない。その裏で何か重大なことが進行しているのではないか。トシのせいか、最近疑い深くなってて・・・。