G mail 詐欺にご用心

注意深いフランス人の友人がひっかかった。Gmail から正式書類のようなメールがきて、「情報確認のため、これに記入して送付してくれ、期限までに返送がない場合は、Gmailが使用できなくなる」、というのである。メールアドレスに加えて、パスワードまで入力しなければならなかった。その直後、彼女は自分のアカウントにアクセスできなくなり、そのかわり、ほとんどメールのやりとりをしていない知人の何人かから電話がかかってくるようになった。
「あなた、大丈夫なの?」
がまず最初の言葉だった。聞くと、「コートジボワール象牙海岸)を旅行中に暴行を受けて今病院にいる。お金が必要なので、なにがしかのお金を郵便局気付で送って欲しい」というメールが彼女のアドレスから送られて来た、というのだ。ただし、スペルの間違いが多い文面なので、彼女を知っている人はみな、怪しく思った。彼女はフランス語の先生なのだから。
今のところ、お金を送った人はいない模様だが、この詐欺師、かなり抜けている。本人になりすまして、パスワードを変え、ほとんどメールのやりとりのないアドレスを選んで送信する注意深さだが、「文は人なり」を知らなかった。
コートジボワールに日本語が書ける詐欺師がいるとは思えないが、ご用心ご用心。パスワードまで入力しろ、というメールはたいてい詐欺と思って間違いない。