トリカスタン原発で爆発事故

わー、大変だ。
今日午後3時ごろ、フランス南部ドローム地方にあるトリカスタン原発の変電施設で爆発が起き、黒い煙が立ちのぼった。爆発が起きたのは原子炉外で、「放射性物質は出ておらず、環境に影響はない」(EDFによる)。国際基準でレベル2の事故に分類された。

これは仏電力会社EDFとAREVAが運営する原発で、70年代に建設された加圧水型原子炉を4基かかえる。2008年7月にウラン水漏洩事故が起き、労働者100人が被曝した。
http://d.hatena.ne.jp/parisienne75/20110617
(どういうわけか、この裁判の続報は未だに報道されていない)

この前々日の6月30日、仏原子力安全局ASNはトリカスタン原発1号機に対して、32項目の改善項目を充たすよう要求したばかりだ。この老朽原発は2年前に10年間の操業延長許可(40年の稼働を許可する)を与えられたが、ASNも福島事故を受けて、心配になったのだろう。延長許可をもらった原発はみな、事故を起こすようだ。
新改善項目のなかには、「洪水、地震(仏南部は地震地帯に近い)対策の強化、燃料プールの冷却システムの改善、水素爆発が起きないような改善」がある。4年前の改善項目のなかに「火災発生時の対応期限が長過ぎること」があったが、それは改善されて、今回の火災では、即時対処ができたのだろうか。

フランスの原発もだいたい30-40年と老朽化しており、廃炉にするにも経費がかかるため、 だましだまし使い続けているのが現状だ。今後こうした事故は増え続ける恐れがある。

フランスは原発大国といっても、原子力は斜陽産業、という認識が高まっている。新たに原発を作れる場所はもうないし、おそらく住民の反対で新たな建設も不可能だ。だからアレバはフクシマをハイエナのように狙っているのである。東電は骨までしゃぶられるだろう。