スノーシューでボージュ山地を歩く

リヨンの続きを書こう。

リヨンのあと、サヴォアの山に行った。 リヨンから電車で1時間も行けば、アルプスやボージュ山地の入り口、シャンベリーに着く。
ボージュ山地にもスキー場があり、後ろ髪をひかれる思いだが、今回は同行の友人にあわせて、スノーシュー・トレッキングに参加する。
去年秋、同じ民宿に泊まってこのあたりの山をトレッキングした。冬の間、この民宿は月1回、スノーシュー・トレッキングをオーガナイズしていて、最終回がこの週末だった。参加者は13人。

この民宿で何が一番気に入ったかというと、土地のチーズ、トム・デ・ボージュの晩ご飯だ。今晩も、あのとろとろチーズとジャガイモが食べられる、と思うと、山歩きの足も軽くなる。

登り口までは、脱サラして民宿を始めたパスカルが車で連れて行ってくれる。歩くのは標高1700mくらいの低い山だが、洞穴がたくさんあいているので、ガイドなしに歩くのは危険だ。スノーシューでも滑落するような急斜面や、岩のクレバスの間を歩くのはスリル満点だ。

スノーシューの日本語は、私はガンジキと覚えていたのだが、友人はカンジキだという。家に帰って調べてみたら、広辞苑にはカンジキしか出ていないが、ネットで調べると、ガンジキ説もなくはない。高村光太郎が、「あまり大きな足あとがつづいているので、クマかと思っておどろいたら、『がんじき』というものをはいてあるいたあとだった」と何かで書いている。
ガンジキは、カンジキがなまったものなのだろうか。