2008-01-01から1年間の記事一覧

スノーシューでボージュ山地を歩く

リヨンの続きを書こう。リヨンのあと、サヴォアの山に行った。 リヨンから電車で1時間も行けば、アルプスやボージュ山地の入り口、シャンベリーに着く。 ボージュ山地にもスキー場があり、後ろ髪をひかれる思いだが、今回は同行の友人にあわせて、スノーシ…

初めてのリヨン

上左:ジャン・ヌーヴェルが改装したリヨン・オペラ座。上右:建物の住人は18世紀?この壁一面がだまし絵なのだ。 リヨンへ行って、日本に関係する現代オペラを2つ見た。11世紀の更級日記を題材にした、「レディ・サラシナ」(ペーター・エトヴォシュ作曲)…

パリ13区を歩く

ロシア革命後、ロシア人移民が住んだ地区。タクシー業を営む人が多かった。ユージン・アッジェの写真に出てきそうな道。 20世紀初頭にできた、家族持ちの低所得者向け住宅。ぜいたくなものだ。 日本の住宅地みたい。入り口にわずかな庭があるだけ。 「パリ・…

雌グモのルイーズ・ブルジョワ

世界でもっとも年寄りで、もっともラジカルなアーティスト、ルイーズ・ブルジョワの展覧会がポンピドーセンターで開催されている。 六本木ヒルズに巨大なクモの彫刻があるが、あれを作ったフランス生まれ、アメリカ在のアーティストだ。 初めてクモを見たの…

春の花

お花でウツも吹っ飛んだ。 フォンダシオン・カルチエの庭の桜 うれしいな、いただいた花束 真っ赤なバラはもう時代遅れ?有名フロリストの店ではほとんど扱っていない。

食文化もユネスコの文化遺産に!?

ちょっとここで、数字を並べてみる。初めて一つ星になったのはパリ左岸のキッチン・ギャラリーなど52レストラン。一方で、一つ星を失ったのが47レストラン。 フランス全国で2008年度の星付きレストランは529軒(三つ星26、二つ星68、一つ星435)。し…

シャトー・ドゥ・ラ・シェーヴル・ドール

来年3つ星になることが確実視されるレストランのなかに、南仏エズのシャトー・ドゥ・ラ・シェーヴル・ドー(Château de la Chèvre d'Or)を見つけた。--ということは、今まで2つ星以下だったのか。 (部屋のテラスからの眺め) 海を見下ろす山上の村を改造…

ミシュランの星

ミシュランの星つきレストランばかり崇めているわけではないが、発表されるとやはり気になってしまう。3月6日に発売されるミシュランガイド・フランス2008年度版によると、2000年に三つ星を獲得したパリのグラン・ヴェフール(Le Grand Véfour フランス革命…

日本まで電話かけ放題

最近、家族や友達だけでなく、ちょっとした問い合わせでも、日本に電話をする。 パリはじめ、日欧米の固定電話への通話が無料、という電話に変えたからだ。テレビ(100チャンネルくらいある)、ネットWiFi、電話の3点セットで、月の契約料は約5000円。OECD…

誕生日前鬱病

誕生日前鬱病にかかっている。誕生日が過ぎると、つきものが落ちたように治るのだが、それまでがいけない。同年代の独り者の女友達に、誕生日をどう過ごすか聞いてみた。 「人に会わず、ずっと布団のなかにいた(もちろん一人だわよね!)」 「おとといだっ…

オペラ「更級日記」、「班女」

新しい趣向といえば、今年、日仏交流150年を記念して、さまざまな催しが予定されているなかに、日本関係の新しいオペラがある。 3月、リヨン歌劇場で、オペラ「更級日記」。舞踏集団、山海塾を主宰する天児牛大(アマガツウシオ)氏の演出、音楽はハンガリー…

ヒンデミットのオペラ、カルディヤック

オペラ・バスティーユに、ドイツの20世紀作曲家ヒンデミットのオペラを見に行った。 自分の作った宝飾品を愛するあまり、注文主を殺しては作品を取り戻す狂気の宝石細工師の物語だ。幻想小説家ホフマンの、17世紀を舞台にした作品を作曲家と同時代のパリに置…

植田正治写真展

サンポールにあるヨーロッパ写真館に植田正治(1913-2000)の写真展を見に行った。 鳥取の境港出身で、砂丘や海といった原風景に最後までこだわり、そこに住みつづけた写真家だ。 フランスでは80年代に植田正治の評価が高まり、96年には氏にフランス芸術文化…

サルコジ氏の再婚

またまたサルコジだ。 ついに結婚、というニュースが昨日メディアを賑わした。みんなが知っていそうなことはここでは省く。 世論や新聞に寄せられたコメントを読むと(おもしろいのは、左派、右派ともに似た反応だ)、お祝いムードというより、「やれやれ、…

「No Country for Old Men (「ノーカントリー」)

メキシコ国境に近いテキサスで、麻薬密売がらみの殺し合いに遭遇し、大金を持ち去った男と彼を追う殺し屋の、追いつ追われつのサスペンス。 200万ドルだかいくらだか忘れたが、大金を巡って何人が殺されたことか。コーマック・マッカーシーの原作「血と暴力…

「Lust, Caution(色、戒)」

アイリーン・チャンの原作で、「ブロークバック・マウンテン」のアン・リーが監督。 日中混血の女スパイ、テン・ピンルーの実話を(少しだけ)下敷きにしている、と言われる。 「ブロークバック・マウンテン」は、ホモのカウボーイの物語、というので食指が…

「両親が休暇に出かけた年」

1970年ブラジルのサッカー熱狂時代、反体制派の両親が「休暇に出かける」とウソを言って地下に潜ったとき、祖父のアパート前に置き去りにされた少年が、隣人の独居老人や近所のユダヤ社会の人々に面倒を見てもらいながら親の帰りを待つ、という物語だ。「ワ…

寒いときには映画館

寒いので、映画をよく見る。 最近見た映画は、ブラジル映画「L’Annee ou mes parents sont partis en vacances 両親が休暇に出かけた年(直訳)」「Lust, Caution(色、戒)」「No Country for Old Men (日本では「ノーカントリー」!?)。

「ゾエの方舟」に思う

一昨日、フランスの人道支援組織「ゾエの方舟」のメンバー6人に8年の実刑判決が下った。 スーダン、ダルフールの孤児をフランスにつれて来て支援する(養子とは明言していない)という名目で、103人の子供たちをフランスに輸送する直前、チャドの空港で逮…

スノボーは高齢者向き?

先週から、メリベルにスキーに来ている。 メリベルは、メリベル谷、クールシェヴァル谷、トランス谷の3つの谷(トロワヴァレー)で構成される一大スキーエリアのひとつ。リフトを乗り継いで3つの谷を縦横に滑れる広さとコースの多様性が魅力だ。天気もよく…

結婚式に行って原発を見る

ブルガリアのソフィアに着いたら、30年ぶりの大雪で道路が閉鎖されていた。 飛行場はその前日、一日中閉鎖されていたらしい。 結婚式が開催されるドナウ川沿いの村は1.5mの積雪で孤立。披露宴をするレストランも、食材が手に入らないため、一時は結婚式延期…

物質不滅の法則

カルタゴ近くのシディブーサイードの有名カフェ。 ブラレジア遺跡。 ブラレジア遺跡の地下住居、ヴィーナスの床モザイク。 ドウッガ遺跡の劇場。 マクタール遺跡のローマ浴場跡。 エルケフのトルコ時代の城塞下にあるイスラム建築。 ユグルタのテーブル。 ア…

ブルガリアの結婚式

今日これから、ブルガリアに行く。NYの友人の息子が、ブルガリアの小さな村でブルガリアの女の子と結婚式を挙げるのだ。名前も覚えられないブルガリアの小さな村の結婚式・・・なんだかわくわくする。裏庭でロバを飼っている、というから、すごい田舎だ。 寒…

無人の遺跡で被害にあう

●7日目。ハイドラで時間をとってしまったので、スベイトラ遺跡まで行き着けず、カセリンという小さな町に泊まった。カセリンで一番ましなホテルに泊まったが、シーツも何もかもきたなく、洗ったシーツを要求して自分でベッドメーキング。夜中、大騒ぎする人…

ザマの会戦の舞台を探す

●4日目、ザマを探してみた。カルタゴのハンニバルは、スース(チュニジア東海岸の町)からザマへ、ローマのスキピオはウティカ(最後の日に行ってみた)に上陸して同盟者のマシニッサと合流し、ザマを目指した。フェニキア、ローマ時代の町ザマは、一部が発…

緑のチュニジア

10日ほど、チュニジアに行っていた。 海辺は、欧州ツーリスト向けのホテルだらけだが、内陸部はあまり開発されていない。去年、海辺のハマメットに滞在し、エルジェムやスースなどチュニジア東部の遺跡を見て回ったので、今回は、内陸部に行くことにした。チ…